僕はその会計プロジェクトに参加することになった。その参加理由が商学部出身だからと
言われたが、実は大学で実務簿記の単位を3回も落としていた。またしても興味のない
領域で奮闘することになった。
僕のいた情報システム部の隣には、業務管理部という部門があり、データパンチや伝票を
専門に取り扱う100名近い女性社員ばかりが所属していた。
噂に聞いたことがあるが、そこにはお局様もいらして、情報システム部の部長などは子供
扱いだった。この部門は情報システム部とは切っても切り離せない関係性にあったが、
情報子会社化するにあたって大きくリストラされるらしい。
子会社化のきっかけのひとつは、情報システム部門の企画・開発力にあるようで、業界で
も指折りの実力を持っているとの噂だった。
特に今度の新しい会計システムは、企画・構想が実現すれば、日本国内でもトップレベル
の機能・先進的な取り組みをしており、いくつか雑誌の記事にも掲載されていた。
この企画をとりまとめたのが20代の長門さんだった。
何も始まらない日常が動き出しそうだ。これから面白いことが始まる予感があった。