僕の家の前にはわりと大きめな畑があり、
季節によっていろいろな野菜が育てられていて、
その頃はキャベツやトマトが栽培されていたと思う。
当時いろんな生き物をつかまえては家に持ち帰り、飼っていた。
カエル、ヘビ、カマキリ、カブトムシの幼虫など。。
キャベツの葉にくっついた青虫もたくさん持ち帰っていた。
8歳の時、僕はある日を境に40度を超える高熱が続き、1週間寝込んだ。
このまま死ぬんじゃないかと母親は心配し、
駆けずり回って医者を連れてきて診てもらったが、
詳しいことはわからないので大きな病院で診てもらうことになった。
地方都市の中心にある病院で検査をしたところ、
慢性腎炎との診断だった。絶対安静ということですぐに入院することになった。
熱は下がったが、ずっとベッドで横になり、
塩分の入っていない食事を口に運ぶ生活は耐え難く、
退屈でつまらない日々だった。
数週間後に退院して家に戻った日、
2階で母親が何かわめいているので駆け上がると、
白い蝶が100羽?いや200羽ほど部屋中を乱れ飛んでいた!
青虫の入ったでかいプラモデルの箱を母親が開けたのだった。
こんなにも白が美しく散りばめられた世界に感激していた。
母親はびっくりしながらも、笑顔で窓を空けて外へ逃がしていた。
瀬戸内海が見える2階の窓から白の連続が去っていった。