突撃ラーメン

高校生の時、友達と3人でラーメンを食べに行った。

てっちゃんとセイチンと僕の3人だ。
てっちゃんは柔道部で県大会で入賞する腕前だった。
セイチンは陸上部で高跳びの優秀な成績を残していた。

ラーメン屋は、完食すればタダ。という有名な店だった。
その名も【突撃ラーメン】
麺は太麺5玉、スープは2リットル。1時間以内に完食すればタダだった。
これまでの達成者は7名ほどいたと思う。

朝食を抜いた僕たちの前に、
深い洗面器のようなどんぶりが3つ並べられた。
店主は、「はいどうぞ、スタート」と声をかけた。

てっちゃんはものすごいスピードでかき込んで行った。
セイチンも美味しいと言いながら箸を進めた。
僕も勢いをつけて麺をすすった。

てっちゃんはほとんどスピードを緩めず、麺が終わろうとしていた。
セイチンと僕の麺はどんどん太っていき、うどんのようになって襲ってきた。

てっちゃんはスープを平らげ完食した。17分だった。
この店の新記録だ!
店主は驚きながら、お店に飾る色紙を持ってきた。

セイチンはうどん化を防ぐため、麺をどんぶりの端に積み上げた。
僕はもう食べれそうになかった。
「もう食べれん。ダメだわ」

それでもさすが運動部、セイチンも完食した。57分くらいだった。
てっちゃんは余裕で水を飲んでいた。
僕だけが2500円のお金を払い、3人で店を後にした。

僕の敗因は、お腹が減りすぎて胃が小さくなりすぎたという分析で、
その話をふたりにすると、「まあそかもね。」といった顔つきだった。

セイチンは歩きながら、もどしはじめた。
てっちゃんは、最近有名になった40皿食べるとタダという回転ずしの話をはじめた。
3人がまったく別のことを考えながら帰路についた。

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