2025年9月– date –
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猟銃
実家のすぐそばに母の兄―おじさんが住んでいた。狩猟民族のような人で、海に行けばタコや魚、川に行けばウナギ、山に行けばマツタケ。何でも獲り方をよく知っていて、出かけるのが楽しみだった。 川へ行けば、ウナギを釣る仕掛けを沈めて、翌日引き上げる... -
ふと、向田邦子小説の一節
以前読んた向田邦子の小説で、彼女の体験談に下記のようなものがある。 なぜか、ふとその一節を思い出した。 夜タクシーで帰宅することにし、 自宅のアパートの前で止めてもらった。 「ご苦労さま」 と声をかけ、料金を渡すために運転手に右手を差し出した... -
苦いジュースと太陽の笑顔
僕は小学3年生の時に腎臓の病気にかかり、1ケ月ほどの入院生活を終えて自宅に帰ってきた。運動禁止、絶対安静、塩分食禁止、力が入ろうはずもない。フラフラするなと思ったらひどい貧血だった。慢性腎炎は貧血を起こすことが多いらしい。 塩分が取れない... -
三角山と赤い水晶
僕の実家は瀬戸内海に面した小さな町の真ん中あたりにあり、後ろには、標高800m超の高原を擁する山の国立公園があり、そのすぐ斜め下に、三角山という僕ら仲間の中で大切な山があった。 三角山はその名のとおり、頭が三角の形状をしている。もっぱら幼馴染...
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